正念場(しょうねんば)
2014.03.20 OA
絶対に失敗できない、真価を問われる重要な場面の事を指す『正念場』。
これも「修羅場」同様、歌舞伎や浄瑠璃などで役柄の真髄を見せる重要場面を指す用語として使われていた言葉が一般に広まったもので、語源をさかのぼると仏教用語にたどり着きます。
「正念」とは、仏教において悟りにいたるまでにすべき実践項目である「八正道」の一つ。 「雑念を払い仏道を思い念ずることで正しい真理を思う」ということであり、修行の邪魔になる雑念に乱れない信心も意味するとか。そこから役に対する、芝居に対する雑念のない正しい心が必要となる場面を『正念場』と呼ぶようになったそうです、が・・・役者の皆さん、そのくらいの覚悟でやってますか?
『正念場』も『修羅場』も、元々の仏教用語が舞台用語を経由して一般用語になっていったというのが面白いですね。